CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2017 >>
 
  • tracker
    SEARCH THIS SITE
    PROFILE
    CATEGORY
    RECENT COMMENT
    Weather
    映画情報・音楽情報 LINKS
    ARCHIVES
    モバイル
    qrcode
    OTHERS
    SPONSORED LINKS
    - | - | - |author : スポンサードリンク | |
    スポンサーサイト

    一定期間更新がないため広告を表示しています

    | - | | - | - | |
    鑑賞した映画2007 | comments(16) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    迷子の警察音楽隊
    ○迷子の警察音楽隊/THE BAND'S VISIT /2007年イスラエル・フランス
    ○コメディ・ドラマ/87min/公開2007.12.22 (日活) [◆◆◆◆◆◇]5/6
    解散の危機に瀕しているエジプトの警察音楽隊。平和交流のために招かれたイスラエルで迷子になり、迷い込んだ街の食堂の女性主人ディナ(ロニ・エルカベッツ)の計らいで一般家庭で一晩を過ごす事に。その中で地元の人々とのちょっとした心温まる交流が繰り広げられます。

    ヘブライ語(イスラエル)とアラビア語(エジプト)が似ているのかどうか判りませんが、この作品でコミュニケーションに使われるのはカタコトの英語。だから微妙なところはボディランケージで意思を伝えることになります。それがこの作品をコメディたらしめているし、微妙なニュアンスが伝わってきて心が温まるのかもしれません。例えば、ローラースケートディスコ?で内気な女の子に気持ちを伝えるシーン、隊長のトゥフィーク(サッソン・ガーベイ)が”指揮する気持ち”を伝えるシーン・・・などなど。
    先のなさそうな音楽隊で無気力になっているのか、つい先ごろまで敵国だったイスラエルに迷い込んでかたくなになっているのか、(ひとりを除いて)とにかく無口なエジプト人警察音楽隊、明るいけどなにか行き詰まっているイスラエル人、彼らのぎこちない交流ですが、お互いの心がふっと緩るむ瞬間が”ポツポツ”と出てくるあたりが心憎い演出です。

    イスラエルの作品というのはなかなか珍しいです。映画館の掲示板に貼ってあった新聞記事によると、確かこの国では映画が年間20本ほどしか作られないとのこと、産業的にはちょっと弱小なのかも。”イスラエル・フランス作品”と言うことは資金・配給面でフランスの協力を得ているのでしょうか? そして、”イスラエル・エジプト作品”では無いところ、エジプト人の役はアラブ系イスラエル人、在イスラエル パレスチナ人であることなどは、最近の両国の関係を暗示しているのでしょうね。

    有楽町に到着するまで、 「迷子の警察音楽隊」か「その名にちなんで」のどちらをみるか散々迷ったあげく「迷子の・・・」に決定。シネカノン有楽町2丁目の大きい方のスクリーンでの鑑賞は未見だったという単純な理由と、2007年最後はコメディタッチでちょっと心温まる作品でしめくくりたいなどとガラにもなく思ったせい?(笑)
    とにかく、このほかにも「マグナムフォト」「サラエボの花」「ある愛の風景」「ここに幸あり」など、上映中で観たいものが重なっています。そうそう、余談ついでに予告編でみたアニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生」 は、絶対みたい!と思ってます。セレブリティが彼女の前では心を開いてしまうという女性写真家のドキュメンタリー。被写体をみて感動し、「ごめん、感動しちゃった」といって頭を抱える姿がまたカッコいい。
    監督・脚本: エラン・コリリン
    出演: サッソン・ガーベイ(隊長トゥフィーク)
       ロニ・エルカベッツ(ディナ)
       サーレフ・バクリ(カーレド)
       カリファ・ナトゥール(シモン)

    オフィシャル・サイト
    JUGEMテーマ:映画
    | 鑑賞した映画2007 | 19:12 | comments(16) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(11) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    マリア
    ○マリア/THE NATIVITY STORY/2006アメリカ
    ○100min/ドラマ/歴史劇 [◆◆◆◆◇◇]4/6
    ○公開2007.12.01/エイベックス・エンタテインメント
    キリストの降誕(the Nativity)の物語。人間としてのマリアとヨセフを描いているということで、どんな描き方をしてるかと思いましたが…、ど真ん中の直球の作品でした。

    マリアとヨセフの結婚から受胎、ローマから出された徴税用の住民調査でナザレからベツレヘム(ヨセフの故郷)までの200キロの二人の旅、マリアの親類エリサベトとザカリヤの子として誕生するヨハネ、東方(ペルシャ)の三博士、羊飼い、イエス誕生、ヘロデ大王による幼児の大虐殺、ヘロデ王から逃れるためエジブトへの逃避。ここまでを描いています。

    さすがに直球!「マタイの福音書」と「ルカの福音書」をベースに組み立てられたそうで、キリスト教関係者からみてまったく違和感のないストーリーとのこと。新たな逸話やドラマを期待してる人向けではないんですよね。メル・ギブソン監督の「パッションン」の前編だという人もいるようですが、ヘロデ王の過酷な徴税や預言者と思しき人の磔、幼児虐殺のシーンも出てきますが、あの作品のように過酷さのディテールにリアリティを求めるのではなくて、”マリアとヨセフの愛情物語”としてのリアルさ(人間らしさ)を求めた作品です。

    見所は、親が決めた結婚に納得できなかったマリアが、ヨセフと二人きりのベツレヘムまでの旅でヨセフの人柄に心打たれ、愛すべき夫であり、やがて生まれてくるイエスの父として信頼を確たるものにして行くところでしょうか。ケイシャ・キャッスル=ヒューズ演じるマリア、さすがに聖母マリアだけあってそれほど感情を露にするわけには行かず押さえた演技が続きますが、若い頃のオリビア・ハッシーにも似たエギゾチックな雰囲気の彼女の表情が光ります。なるほど、調べてみるとニュージーランドの先住民マオリ族とヨーロッパ系移民の混血なのですね。
    まったく毒のない作品といっても良いと思いますが、紀元1世紀のエルサレムやナザレ、そしてベツレヘムの町、当時の衣装などにかなり気を使って再現してるところは見所かもしれませんよ。

    建築好きのヘロデ王のために徴税に苦しむ民衆、預言に怯え王子たちを信頼できない王。善と悪というプロットで、もっとドラマチックなストーリーにもなると思うのですが、キャサリン・ハードウィック、女性監督らしくマリアやエリサベトという二人の母親の感情の細かいところや、徐々にヨセフに信頼を寄せてゆくマリアの気持ちの移り変わり、ヨセフのマリアに対する気持ちの変化など、逸話に沿ってはいるものの、聖書の中の人物を出来る限り人間的に描いています。ドラマチックではないですが、神聖視されている人物も、もともとは普通の人間なんだよというメッセージとして受け止めれば良いのかもしれませんね。

    監督: キャサリン・ハードウィック
    脚本: マイク・リッチ
    出演: ケイシャ・キャッスル=ヒューズ(マリア)
       オスカー・アイザック(ヨセフ)
       ヒアム・アッバス (アンナ:マリアの母)
       ショーン・トーブ (ヨアキム:マリアの父)
       キアラン・ハインズ(ヘロデ王)
    映画とはまったく関係ないのですが、時間がなかったので車で映画鑑賞後の軽食。気になっていたマックの「マックラップ」を食べました〜 思ってたよりはしつこくなかったかな? 余り行かないけど、朝マックのハッシュポテトやマックフルーリーも好きなんです(笑)

    オフィシャル・サイト
    JUGEMテーマ:映画
    | 鑑賞した映画2007 | 18:34 | comments(11) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(8) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    アフター・ウェディング
    ○アフター・ウェディング
    ○EFTER BRYLLUPPET/AFTER THE WEDDING
    ○119min/公開2007.10.27 シネカノン
    ○ドラマ/2006デンマーク・スウェーデン[◆◆◆◆◆◇]5/6
     ヘレネと言う名前から連想するのは、ギリシャのトロイア戦争の神話。2004年に「イリアス」や「オデュセイア」などトロイア戦争にまつわる神話を組み合わせて脚色した、ブラッド・ピット(アキレウス)とダイアン・クルーガー(ヘレネ)主演の「トロイ」 は記憶に新しいと思いますが、そのトロイア戦争のきっかけになったといわれているのが、スパルタ王メネラオスの妃ヘレネの失踪です。

    この作品も、20年前のヘレネの失踪が物語りの発端になっていて、ヘレネを軸としたヤコブとヨルゲン、それぞれの大切なものを守る戦いであり、究極の選択をする二人の物語でもあるのです。

    インドで孤児たちの救援事業活動をしているデンマーク人ヤコブ(マッツ・ミケルセン)。財政難に頭を悩ます彼に、同じデンマークの実業家ヨルゲンから巨額の資金援助の申し出があります。莫大な援助の申し込みとアナのウェディングの最中に知らされた、予想もしなかった事実。彼女の娘アナのウェディングをきっかけに、大きく物語りが展開してゆきます。

    ヨルゲンとヘレネの夫妻と、ヤコブの複雑な関係、ヨルゲンは金満家なのか?、援助の裏に隠されている真実とはなんなのか?…やや単調かと思われた前半から一転して、後半は心が熱くなる展開です。家族や孤児を守るためにどうすべきか、ヨルゲンの選択、ヤコブの選択、そして最後に8歳のインドの孤児プラモド君の選択と続きます。

    なぜ、こんなに回りくどい言い方をしてるかというと、この映画はHPもみず、なにも情報を入れないで見たほうが良いと思うからです。テーマは家族愛、いやもう少し広い愛かもしれません。

    監督は、「ある愛の風景 (2004)」「しあわせな孤独 (2002)」の デンマークの女性監督スザンネ・ビア第79回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品
    オフィシャルホームページ

    有楽町のイトシア内にある、ほんと小さなシネカノン有楽町2丁目での上映でした。それにしても、ずいぶんと変わりました有楽町駅前
    監督: スザンネ・ビア
    原案: スザンネ・ビア
       アナス・トーマス・イェンセン
    脚本: アナス・トーマス・イェンセン
    出演: マッツ・ミケルセン(ヤコブ)
       ロルフ・ラッセゴード(ヨルゲン)
       シセ・バベット・クヌッセン(ヘレネ)
       スティーネ・フィッシャー・クリステンセン(アナ )
    | 鑑賞した映画2007 | 13:25 | comments(8) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(8) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    カルラのリスト
    ○カルラのリスト
    ○CARLA'S LIST/LA LISTE DE CARLA
    ○2006年/スイス/100min/2007.11.10公開(アップリンク)
    ○ドキュメンタリー[◆◆◆◆◆◆]6/6

    「戦争犯罪人は一国家の法体系を超え、
     国際正義の名の下に起訴されるべきである。」

     
     カルラ・デル・ポンテ(ICTY、国連検察官)

    左の写真を見てください。意思の強さを発する目、見えないはずのオーラが見えてきそうなぐらいの気迫。
    映画館の予告編で、この顔を見ただけで、このドキュメンタリーは絶対に観たいと思った作品です。
    旧ユーゴ紛争(1991年〜1999年)時の戦犯を捕まえようと闘う、ICTY(旧ユーゴ国際刑事法廷) 国連検察官カルラ・デル・ポンテ。彼女を表す言葉、 ”世界一厳重なボディガードに守られた女性の一人” と聞いただけで、背負ってるものがどれだけのものか想像に難くないでしょう。

    ・1947年:スイス生まれ(映画撮影時2005年は58歳)
    ・1985年:ティチノ郡の検事
    ・1988年:マフィアのスイス隠し口座を調査し命を狙われる
    ・1994年:スイスの司法長官
    ・1998年:元メキシコ大統領の預金(約170億円)凍結し、
         24時間武装したガードマンに守られる公人となる
    ・1999年:旧ユーゴスラヴィア国際刑事法廷(ICTY)と、
         ルワンダ国際刑事法廷(ICTR)の検事に任命

    ・2003年:ICTYに専念

    この映画のメインストーリーは、彼女がICTYでどのように闘っているのかを密着取材したドキュメンタリーです。カルラが率いる検察局は、専門家チームによって独自に調査、折衝を行います。専用のジェット機で戦犯を輩出した国を回り、要人と折衝し、大統領ともさしで交渉をします。しかし、警察力がないので最終的な犯罪者の拘束は各国の協力意思に委ねられることになり、カルラはEU加盟やアメリカの経済援助の凍結などのカードを使って圧力をかけ、粘り強く交渉して行きます。

    しかし、その国にとっては戦犯が独立の英雄だったり、軍やマフィアに厳重に庇護されていたりして、カードを切られた国も内政の乱れや現体制の崩壊などを恐れることなどもあってなかなか成果が上がらないのが現実。しかも、アメリカが国際協力より独自路線で外交をするなど、国連側も一枚岩でない事がネックにもなっているのです。
    一方、カルラ達の政治的な活動の様子と平行して、夫や子供達など家族が虐殺にあった女性達の草の根活動の姿や、カルラやの国際正義への期待と失望、虐殺のあったスレプニッツァの追悼の様子なども描かれています。残酷なシーンはほとんどありませんが、女性達が語る静かだけど深みのある言葉、写真のように惨殺された家族の棺を探すシーンなどは、惨殺シーンよりも深い悲しみをもたらします。
    戦争犯罪のもたらす生々しい傷から立ち上がろうとする人たちと、政治的に戦争犯罪を裁こうとする人たちの姿を描くという二つの視点を持つことで、この作品はより印象的なものになっています。

    あっと言う間の100分でしたが、ニュースのなどから知りえる第三者的な情報とは全く異なり、国際正義を執行することの難しさを臨場感を持って訴えるこの作品、秀作ドキュメンタリーとして是非一見されることをお薦めしたいです。

    ICTRやICTYの特定の地域限定の法廷を、普遍的ものにしようと、2002年にICC(国際刑事裁判所 International Criminal Court)が設立されたそうですが、大国のロシアや中国は未加入、米国とイスラエルは9.11以降に批准を撤回しています。日本は2007年10月1日に105番目の国としてやっと正式加入しました。

    監督: マルセル・シュプバッハ
    製作: ジャン=ルイ・ポルシェ ジェラール・ルイー
    撮影: デニス・ユッツラー
    出演: カルラ・デル・ポンテ
    | 鑑賞した映画2007 | 12:43 | comments(8) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(14) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    ボーン・アルティメイタム
    ○THE BOURNE ULTIMATUM
    ○2007アメリカ/115min/東宝東和2007.11.10公開
    ○アクション/サスペンス[◆◆◆◆◆◇]5/6

    第1作 ボーン・アイデンティティー (2002)監督ダグ・リーマン
    第2作 ボーン・スプレマシー    (2004)監督ポール・グリーングラス
    第3作 ボーン・アルティメイタム  (2007)監督ポール・グリーングラス

    ジェイソン・ボーンシリーズ第3作目、監督は「ユナイテッド93」のポール・グリーングラス、主演はもちろんマット・デイモン。彼は、この映画の公開時に、Forbes誌で「ハリウッドで最も投資価値がある俳優」とまで言われたそうです(アメリカらしい価値基準だけど…)。そういえば、以前「最も子供が欲しい俳優」とも言われていたような…

    あらすじは、『記憶を失った元CIA諜報員、自分の過去を取り戻すため世界中を駆け巡るが、その核心にはCIAの秘密が…恋人の命まで奪われてしまうという犠牲を払いながらも、この第3作目で、極秘計画トレッドストーンとブラックブライアーの謎が解き明かされる。』というところでしょうか。

    今回は、とにかくストーリーが単純なので純粋にアクションを楽しめました。展開の速さが売りのこの作品、特に2作目以降は(1作目の監督ダグ・リーマンが製作者となりポール・グリーングラスを抜擢)、アクションシーンはどっちが優勢なのか分からないほど手持ちカメラ風に画面が揺れるのと、場所がどんどん変わるので気を抜くとついて行けなくなるのですが、今回もモスクワ・パリ・ロンドン・マドリッド・タンジール・ニューヨークと次々場所が変わっても(エンドロールで、土地ごとのにユニットがあったので全部現地ロケなんでしょう)、アクションのためにストーリーを単純化したのが分かりやすさに繋がったのだと思います。

    これって、ポール・グリングラス監督の「ドキュドラマ(ドキュメント+ドラマ)」という手法(本来現実にあったことを再構築する方法とのこと)が充分生かされているからでしょうか、観てる側も現場にいるような錯覚を起こしそうな感覚が良いんだと思います。ただ、3部作でどれが一番好き?と聞かれたら・・・・第1作 ボーン・アイデンティティーかな。

    原作は、ロバート・ラドラム(Robert Ludlum)
    第1作 The Bourne Identity (1980)「暗殺者」
    第2作 The Bourne Supremacy (1986)「殺戮のオデッセイ」
    第3作 The Bourne Ultimatum (1990)「最後の暗殺者」
    なのですが、原作の第2作は舞台が香港、今回のアルティメイタムの原作は舞台が北朝鮮で、中年になったボーンが北朝鮮が開発した核ミサイルの発射を阻止しに出かけるという内容なので、映画とは全く違います。
    さらに調べてみたら、
    第4作 The Bourne Legacy (2004)エリック・ヴァン・ラストベーダー著
    第5作 The Bourne Betrayal(2007)エリック・ヴァン・ラストベーダー著
    という映画のヒットに乗じた?ノベルが出版されていました。但し、ロバート・ラドラム氏は2001年に亡くなっていますので著者が違いますが、きっと映画化されるんでしょうね。

    監督: ポール・グリーングラス
    原作: ロバート・ラドラム
    原案: トニー・ギルロイ
    出演: マット・デイモン ジェイソン・ボーン
       ジュリア・スタイルズ ニッキー・パーソンズ
       デヴィッド・ストラザーン ノア・ヴォーゼン
       スコット・グレン エズラ・クレイマー
       パディ・コンシダイン サイモン・ロス
       エドガー・ラミレス パズ
       ジョーイ・アンサー デッシュ
       コリン・スティントン ニール・ダニエルズ
       アルバート・フィニー アルバート・ハーシュ
       ジョーン・アレン パメラ・ランディ

    JUGEMテーマ:映画
    | 鑑賞した映画2007 | 20:19 | comments(14) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(8) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    ヴィーナス
    ○VENUS
    ○2006年/イギリス/95min
    ○ドラマ/コメディ/ロマンス[◆◆◆◆◆◇]5/6
    ○2007.10.27公開ヘキサゴン・ピクチャーズ=シナジー
    人気スターだった俳優モーリス。70代の今も現役であるが、臨終の役などの端役ばかり。自ら求めた快楽のため遠い昔に妻と子供を捨て、往年の輝きはすっかり過去のものとなり、友人の俳優仲間と寂しく暮らしていた。ある日、仲間のイアンの介護のためにやって来た彼の姪の娘ジェシーと出会う。粗雑で無作法なジェシーだが、モーリスは若い彼女に心ときめかせてしまう…

    「男って、いくつになっても…。」

    これって、この映画のキャッチ。

    モーリスぐらいの歳になれば恋心も枯れてしまうものかと思われそうだが、そうではない。枯れてくるどころか、若さという生命力を希求する気持ちはかえって募り、時に思いもよらない行動に出てしまう。
    唯川恵の小説に、「若いときは恋するために生きるけど、年を取ると生きるために恋をする」という言葉があるが、正直言って私はこの言葉が好きで、恋って人間の生きる力の源かもしれないなどとも思っている。まあそれはともあれ、モーリスも、彼いわく”ビーナス”ことジェシーによって生きる力を与えられる。悲しいかな、映画の中盤では、この想いがジェシーに利用されてしまう。しかし、終盤、ジェシーもモーリスや叔父のイアンを通して成長して行くところがなんとも嬉しく、良い作品に仕上がったと思う。
    ジェシーに付きまとうモーリスのシーンは切ないなぁと思っていたが、日比谷の映画館に集まったのが、ピーター・オトゥール(モーリス)ファン?そして達観された大人の女性の方が多かったからか、” まったく・・・、しょうがないわねぇ、男って ” という感じで、ジェシーに触れようとして滑稽な姿をさらすモーリスの姿に、何度も大きな笑いが沸き起こってたのには多少救われたような気がした。
    印象に残ったのは、肩にキスをされたジェシー(もちろん彼女に下心があってモーリスが触れることを許したのだが)、その後気持ち悪いからとバスタブにつかる。そのバスルームの扉の向こうで(多分)シェークスピアのソネット18番を詠むモーリスの姿には哀愁を感じずにはいられない。

    肉体は衰えども心は衰えない…

    「ソネット18番」

    君を夏の日にたとえようか。
    いや、君の方がずっと美しく、おだやかだ。
    荒々しい風は五月のいじらしい蕾(つぼみ)をいじめるし、
    なりよりも夏はあまりにあっけなく去っていく。
    時に天なる瞳はあまりに暑く輝き、
    かと思うとその黄金の顔はしばしば曇る。
    どんなに美しいものもいつかその美をはぎ取られるのが宿命、
    偶然によるか、自然の摂理によるかの違いはあっても。
    でも、君の永遠の夏を色あせたりはさせない、
    もちろん君の美しさはいつまでも君のものだ、
    まして死神に君がその影の中でさまよっているなんて自慢話をさせてたまるか、
    永遠の詩の中で君は時そのものへと熟しているのだから。
    ひとが息をし、目がものを見るかぎり、
    この詩は生き、君にいのちを与えつづける。


    映画の字幕の訳は多少違ったと思うが、英語に不慣れな私でも英語のリズムが心地よく、詩の美しさも心に残る。

    コリーヌ・ベイリー・レイのデビューアルバム“Like a Star(YouTube LINK) ”から6曲が挿入されている。彼女の歌はとても優しくて心に響いてくるので好きなのだが、特にエンドクレジットに彼女の歌プット・ユア・レコーズ・オン(YouTube LINK)が流れていたのは孤独なモーリスとジェシーを暖かく包んでくれるようで心地よかった。
    それにしても、撮影時74歳のピーター・オトゥール。188cmの長身と美しいグリーンの瞳は健在。若い頃シェイクスピア劇を中心に活躍し、あの「アラビアのローレンス」で大スターに。しかし47歳で離婚し、大病とも戦ってきた彼。恋多き人なのかどうかはわからないが、この映画の主人公は元映画スターだし、映画の中でシェークスピア劇の端役も演じている。自身の人生と重ね合わさるところがあったのか?この作品でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたが、それだけの価値はある演技だと思う。
    監督: ロジャー・ミッシェル
    脚本: ハニフ・クレイシ
    音楽: コリーヌ・ベイリー・レイ
    出演: ピーター・オトゥール(モーリス)
       レスリー・フィリップス(イアン )
       ジョディ・ウィッテカー(ジェシー)
        リチャード・グリフィス(ドナルド)
       ヴァネッサ・レッドグレーヴ(ヴァレリー)
    オフィシャル・サイト
    | 鑑賞した映画2007 | 16:25 | comments(8) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(16) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    パンズ・ラビリンス
    ○EL LABERINTO DEL FAUNO
    ○PAN'S LABYRINTH
    ○2006メキシコ/スペイン/アメリカ/119min
    ○公開(CKエンタテインメント) 2007/10/06・映倫 PG-12
    ○ジャンル ファンタジー/ドラマ/ホラー[◆◆◆◆◇◇]4/6
    スペイン内戦の最中、ヒロインのオフェリア(イバナ・バケロ)の母は、スペインのフランコ政権下のビダル大尉の後妻として彼の元へ嫁いだ。ファシズムの象徴のような大尉のもとでは、親子とも幸福な生活とはいい難く、追い詰められたオフェリアは逃避の世界とも現実ともつかぬファンタジックな世界へと脚を踏み入れることになる・・・

    ずっしりと重たい。見終わった後そんな気持ちになりました。どちらかと言うと、ギレルモ・デル・トロ監督の美的世界観を楽しみにしてたというのが正直な気持ちでしたが、ファンタジーが主体の作品ではなかったのです。PG-12に指定されるだけあって現実の世界のシーンはリアリティから目をそらさないという執拗さがあって、目を背けたくなるシーンが散見されました。

    ファシズム体制の中では妻や子でさえ体制の道具に過ぎないのだとでも叫んでいるギレルモ監督の姿が目に浮かぶよう。オフェリアのように希望を閉ざされてしまい、閉塞感の中にあった少女に門戸を開くパンズ・ラビリンス。地下帝国のプリンセスとなるべく準備された三つ目の試練には、反フランコ政権のイデオロギー的な色合いを感じたのは私だけではないと思います。

    ところで、肝心のパン(牧神)は、映画の中でパン自身が語っていたように、”宇宙(or自然?)そのもの”とでも言うべきギリシャ神話の神の一種のようです。ヨーロッパ文化の中にいれば、その存在がどんな位置づけにあるのか直感的にわかるのでしょうが…、ギレルモ監督のパンは半獣神を通り越して”全”獣神とでも言うべき奇怪な姿をしており、不気味ではあるもののそのデザイン性は注目に値するのではないでしょうか。

    決して面白くないわけではないのですが、欲を言えばもっともっと迷宮で楽しませて欲しかったなとも思うんです。きっと自身が監督した、スペイン内戦の悲劇「デビルズ・バックボーン」の流れの作品なのでしょうね。
    監督: ギレルモ・デル・トロ
    脚本: ギレルモ・デル・トロ
    撮影: ギレルモ・ナヴァロ
    衣装デザイン: ララ・ウエテ
    音楽: ハビエル・ナバレテ
    出演: イバナ・バケロ オフェリア
    セルジ・ロペス ビダル
    マリベル・ベルドゥ メルセデス
    | 鑑賞した映画2007 | 00:51 | comments(16) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(16) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜
    ○LA MOME
    ○THE PASSIONATE LIFE OF EDITH PIAF
    ○LA VIE EN ROSE
    ○2007フランス/イギリス/チェコ[◆◆◆◆◆◇]5/6
    ○ドラマ/音楽/伝記 140min/公開2007/09/29


    アメリカ向けには「ばら色の人生」という題名、日本人向けにはサブタイトルとして「〜愛の賛歌〜」と記載されていますが、アメリカと日本でヒットした曲だからでしょうか。…しかし、この映画のトリを取るのは、そのどちらでもなくて、「水にながして」

    もちろん「ばら色の人生」も「愛の賛歌」も劇中何度も流れてきますが、晩年のピアフの心にもっとも近かった曲ということでしょう。
    などと言うと、いかにもピアフ通、シャンソン通のように聞こえますが、私が題名まできちんと覚えているのは「ばら色の人生」と「愛の賛歌」ぐらいですし、ピアフについての知識もほとんどなかったのです。

    BGMや歌うシーンで沢山彼女の曲が流れていましたが、ほとんどが昔の本人の録音にも関わらず、もっと聴きたくなるような豊かな歌声で、自分にとっては、本物のシャンソンを聴いた事がなかったのかもしれない、と思わされるものでもありました。

    どちらかと言うとジャズやポップスで育った世代にとって、このフランス語の発音が情緒豊かな表現にピッタリだと思いながら見ていたというのが正直なところで、ピアフの歌だからそう感じたのかもしれませんが、シャンソンもいいなと… 作品としてピアフのドラマを追う自分と、曲の心地よさに酔う自分がいて、2時間20分という時間があっと言う間に終わってしまった感じです。

    ストーリーは、彼女の政治的な活動や側近以外の人との交流はあまり描かれていません。子供から少女時代までは伝記的ですが、全体的には伝記と言うよりピアフの歌に対する情熱や生き様を中心に描かれています。晩年のピアフがフラッシュバック的に登場するのでちょっと戸惑うところもありますが、混乱する程ではありません。
    ピアフが最後に愛した曲「水に流して」のように、彼女は気持ちをゼロに戻せたのでしょうか…、きっと自分は出来なかったから、過去を清算して新しい愛を見つめて生きて欲しいと歌ったのかもしれません。「孤独なら、生きていない」というのは海辺でのインタビューに対する言葉。その言葉通り、彼女の人生を支えてくれたのは恋する男たちと友人。
    後で知ったのですが、 「ばら色の人生」はイブ・モンタンへの愛の詩といわれてるようですし、 「愛の賛歌」も永遠の恋人マルセル・セダン(ボクサー)との愛を詩にしたものとのことで、ピアフ自身が作詞しているんです。これから、この2曲を聴くときはちょっと違った気持ちも併せ持つことになりそうです。
    しかし、この写真のマリオン・コティヤールが、あのピアフをやってるとは思えないほど変身していました。顔立ちだけではなく、コティヤールは169センチあるそうですが、140センチほどのピアフにあわせるために、ニューヨークのアパルトマンのセットを実際より大きく作ったり、共演者の靴の中底を上げる工夫をしたそうです。それにもまして、録音された彼女の声にあわせて演技をしたのですから、これも大変だったでしょう。32歳というコティヤール。(確か…)20歳頃からはじまって47歳までの彼女をよく演じきったと思います。

    監督: オリヴィエ・ダアン
    脚本: オリヴィエ・ダアン
        イザベル・ソベルマン
    撮影: 永田鉄男
    出演: マリオン・コティヤール エディット・ピアフ
       シルヴィー・テステュー モモーヌ
       パスカル・グレゴリー ルイ・バリエ
       エマニュエル・セニエ ティティーヌ
       ジャン=ポール・ルーヴ ルイ・ガション
       ジェラール・ドパルデュー ルイ・ルプレ


    オフィシャル・サイト
    | 鑑賞した映画2007 | 17:11 | comments(16) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(12) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    題名のない子守唄
    ○LA SCONOSCIUTA/THE UNKNOWN WOMAN
    ○2006イタリア 121min/公開2007/09/15ハピネット(R-15)
    ○ドラマ/ミステリー/サスペンス[◆◆◆◆◆◆]6/6

    イタリアの街トリエステに現れたのは、ロシアのウクライナからきたというイレーナ。異常なまでの執着心で、ある家族の家に入り込もうとする。手荒い手段もいとわないほど、彼女を突き動かすものはなんなのか…サスペンス的展開と奥の深いドラマが秘められたその動機に、心を揺さぶられない人はいないと思う。


    ”女は 哀しみを食べて 生きている”
    とは、映画のキャッチコピー。しかし、哀しみを食べて生きている”なんて生易しいものではない。 ”地獄の底から光を見つめている”という表現が適切だ。ジュゼッペ・トルナトーレ監督の心を動かしたのは、19年前に南イタリアで掲載されていた新聞記事。イタリアの裏社会が大きく絡んでいると言うまでに留めたほうがよいと思うが、その記事からこのストーリーを創作したとのこと。

    イレーナを演じるクセニア・ラパポルト…私は初めて作品を観る女優。彫りの深い顔と完璧なボディは、ローマ彫刻のようで妖艶さよりも美を感じさせる。体当たりの演技、そして時間とともに変わり行く複雑な心理を演じきった力量は、この作品を質の高いものにしてる大きな要因だと思う。

    「善き人のためのソナタ」も東ドイツの事実から創作されたドラマだが、この作品もイタリアの裏社会をえぐりだし、格差の作り出す歪んだ現実を実話以上に伝えてくれるものだと思う。イレーナは架空の人物だが、我々の目には映らないイレーナ達が増えないようするには祈るしかないのか。ラスト数十分は、涙が滲んできてしまい。エンドロールが終わるまでに心を静めた。「ニュー・シネマ・パラダイス」とは毛色が全く違う作品だが、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の代表作になるのではないかと。少なくとも私の中では…そうなっている。
    オフィシャル・サイト(日本語)

    監督: ジュゼッペ・トルナトーレ
    脚本: ジュゼッペ・トルナトーレ
       マッシモ・デ・リタ
    撮影: ファビオ・ザマリオン
    音楽: エンニオ・モリコーネ
    出演: クセニア・ラパポルト イレーナ
       ミケーレ・プラチド ムッファ“黒カビ”
       クラウディア・ジェリーニ ヴァレリア・アダケル
       
    | 鑑賞した映画2007 | 00:30 | comments(12) | trackbacks(0) | |
    鑑賞した映画2007 | comments(10) | trackbacks(0) |author : J.T. | |
    ミリキタニの猫
    ○THE CATS OF MIRIKITANI/ドキュメンタリー、アート
    ○2006アメリカ 上映時間 74分 [◆◆◆◆◆◆]6/6
    ○公開2007/09/08パンドラ

    ニューヨークのストリート・アーティスト
    ジミー・ミリキタニ80年の数奇な反骨人生



    こんなにもセンスが良く
    深みのある ひと物語をみたのは
    久しぶりのような気がする


    撮影当時81歳(現在は87歳) 1920年6月15日にカリフォルニア州サクラメントに生まれ、18まで広島で育った ”ジミー・ツトム・ミリキタニ(三力谷) ” 軍国主義の日本に嫌気が差しアメリカに戻るも、第2次世界大戦でツール・レイク日本人収容所に入れられ市民権をも剥奪される。
    戦後は、その反骨精神でで日本の芸術の素晴らしさを示してやろうとニューヨークに流れ着くも、現実は料理人として暮らし、1980年に職を失ってからは20年近くホームレスをすることに。絵を買ってくれる者意外には施しを受けないという彼が、2001年にソーホーでこの映画の監督リンダ・ハッテンドーフと出会うことになる…

    この作品は、第2次世界大戦時、アメリカ政府が行った日系アメリカ人の強制収容9.11後のアメリカの人種的偏見とがオーバラップしていて、ミリキタニ氏が9.11事件当時、現場からそれほど遠くないソーホーにいて、リンダ・ハッテンドーフ監督の自宅に招かれたことは、偶然のなせる業とはいえ、因縁深いものを感じたのは私だけではないと思います。つまり結果的には、戦時ヒステリーによる人種的偏見がプロットの根底をなしたからこそ、作品としての深みがあるわけで、観るもの胸に深く入り込むのは、きっとこのせいなのかもしれません。

    しかし、なんといっても、あのミリキタニ氏の反骨の精神、かたくなさを解きほぐすほどのやわらかな包容力をもったリンダ・ハッテンドーフ監督の人間的魅力が、ミリキタニ氏本人の心を開かせたこと。これが大きな成功の鍵だったわけで、たんなるドキュメンタリーではなく、ひと物語としてのストーリーが出来上がっていったのは、彼女の人柄によるところが大だと思います。

    もちろん、作品として仕上げるための計算は働いていたとは思いますが、右の監督の写真からも分かるように、キュートで心を包み込んでしまうような豊かな笑顔は決して作り物ではないようで、作品に出てくる彼女からもその人柄は良く分かります。彼女の自宅に住み始めてしばらくしたとき、22時に帰ると言っていた監督が24時半まで帰らなかった時に心底心配したミリキタニ氏の様子、そして施設に移り住む時に「リンダ、リンダ、リンダ」と別れの寂しさと感謝の気持ちが入り混じったような口調で連呼した時の氏の表情は、まさにその証だと思います。

    現時点では、東京でも渋谷のユーロスペース2のみの上映と、観られる場所は限られていますが、是非観て欲しい作品だと思います。ミリキタニ氏の戦争に翻弄された人生を意識しつつも、とても暖かくなった気持ちを抱えた帰路。ブティックホテルに囲まれた一種独特の雰囲気のある夜の道玄坂エリアでも、その気持ちはかき消されませんでしたから。

    2006年春、London在住の方にこの作品の存在を教えていただいてから心待ちにしていたのですが、ほんと期待以上の作品でした。youtubeでの予告編はこちらです。



    監督: リンダ・ハッテンドーフ
    製作: リンダ・ハッテンドーフ
    マサ・ヨシカワ
    撮影: リンダ・ハッテンドーフ
    マサ・ヨシカワ
    編集: 出口景子
    音楽: ジョエル・グッドマン

    出演: ジミー・ツトム・ミリキタニ
    ジャニス・ミリキタニ
    ロジャー・シモムラ


    オフィシャル・サイト
    http://www.uplink.co.jp/thecatsofmirikitani/
    | 鑑賞した映画2007 | 08:28 | comments(10) | trackbacks(0) | |